独白
生まれてこの方30余年、それなりにいろんなことはあったけれど
過去3年に起こったことほど私を動揺させ絶望させ希望を抱かせたことはなかったと思う
数度の流産、死産を経て今、私の体にはまた新しい小さな命が宿っている
お腹の中で元気に動くほどに嬉しい気持ち、感謝の思いが溢れて涙する
同時に恐怖する
この力強い命の躍動がふと消える
そんな夢に何度も目覚める
ふつうの妊婦さんは、こんな思いをしないのだろうか
この命を疑わず、頼もしい、幸せな表情をたたえているのだろうか
否、
小さな痛みを抱きながら、気丈に笑うひともいる
それに気づかない私こそ幸せで傲慢だったと恥ずかしくなる
この数年の経験があってよかったなんて思えない
けれど、それがなければ気づけなかった感情も築いた関係も
帳消しにはならない大きな喜びもあった
あのとき母になっていたより、少しだけいい母になれるんじゃないか
なんて都合よく考えたりもする
愚かで図太い私なりに、きっと成長もしてる
これからの私のために、これまでの私を振り返ってみたい